手指の関節のかぞえかた


あさ、おはパソで、人体についての説明にこたえるコーナーがあった。
そのしょっぱなの質問は、手指の関節をどう数えるか、というものだった。


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へんな絵で恐縮だが、これを使って説明すると、
赤は、手のひらにくっついている側から第1関節とし、第2、第3と数える方法。
青は逆に、指先を第1関節とし、そこから数えていく。
そのどっちが正しいか?という質問である。



私はいぜん、指先の関節(つまりつめのついている関節)を
なんのためらいもなく「第一関節」といっていたような。



ただ、ラジオによると、人によってはそこは「第3関節」(親指以外)ともよんでいるため、
質問者はそのため家族間で論争になったという。



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実は、これはいまやっている翻訳でちょっとひっかかっている問題だった。
その中国語テキストでは、赤のように数えているのである。


いっぽう、これは個人の感覚でしかないが、日本人の多くは、
(いぜんの私を含め)青のように数えている印象がある。


ただ、解剖学では、体幹から枝分かれしていく、ととらえるようだったから、
じゃあ、肩から上腕→前腕→手首→指とくるなら、
赤が正しいのではないか、と思うようになった。


実際、そのような記載をしていたサイトも見つけた。
しかし、サイトの情報はうのみにするわけにはいかない。


整形外科の療法士さんにきいてみると、数字は基本的に使わないという。
なんか、アルファベットをつかった名称と、それらの意味を教えてもらったが、
申し訳ないことに、あまり記憶にない。


解剖学の本をみてみても、関節を第1~第3と数字で書いたものは
管見の限りみあたらない。


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だから、ラジオの先生がなんと答えるか、かたずをのんで
聞き入っていたのだが、けっきょくのところは、「どちらでもない」そうだ。


医療現場では、近位とか遠位とかいう。
(つまり体幹に近い方が近位でということ)


もし第~関節、と数字を使うと、上記のように、人によってとらえ方が違うから
ミスを誘ってしまう可能性もあるため、ぜったい数字は使わないということだった。


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それはそれとして、う~ん、けっきょく、どう訳すか、というのは
いまだに決めきれない。


科学的に正しいのは赤のような気がするし、
でも、多くの日本人にとっては、そうではないだろうしなあ…