お気に入り短歌
この日付の朝日新聞朝刊「歌壇」より
●フリージア 母となりにし妻に買ひ今は写真の妻に買ふ花(大阪市 末永さん)
【永田和宏評:末永さん、亡妻追慕。子を産んだ日に妻に贈った花を今も遺影に】
→下の句で愕然。この17文字の中に何十年という時の流れが刻まれている。
●新元号決めて奇妙に明るめる政府に冷えピタのようにイチロー(水戸市 中原さん)
【永田和宏評:中原さん、国民栄誉賞辞退のイチローは政府に冷水を浴びせた?】
→冷えピタいいよね! なんか昨今の違和感を見事に詠んでくれたなと思う。
●助手席に妻の操るナビ画面マイカー堂々海のなか行く(霧島市 久野さん)
【永田和宏評:久野さん、時々経験する。新しい高速道を走りながらふとナビを見ると山の中だったりして】
→今回は永田和宏氏とフィーリングあうな~
●「春きゃべつ値上げするよ」とインサイダー情報くれるパートの息子(東京都 松本さん)
→インサイダーという大げさな言い方いいな。株でなくきゃべつ。ひらがなもかわいい。
●ひとりごの結婚式で元夫と口きかぬまま並んですわる(北九州市 王生さん)
→かなり珍しい名字だけど、こんなプライベートなこと詠んでも大丈夫なのかな?投書するくらいだと大丈夫なんだろう。この2つは高野公彦氏選。